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子育ち論69

一斉保育(設定保育)は、昨日書いたように、あらかじめ作ってある指導案に沿って保育が行われていきます。描画・制作・リズムなどなど子どもたちは、同じタイミングで同じ活動を行うことになるので、時には自分のやりたいことを我慢することも必要となってきます。メリットとしては、協調性や忍耐力を育むことができ、周りの仲間と気持ちや行動を合わせていくことを学べます。それから、みんなで同じ活動をするので、平等に楽しめたり経験できたりと、偏りがなくなります。積極的な性格の子も、消極的な子も同じことを経験できる訳です。デメリットとしては、主体性が育みにくくなります。保育者の定めた指導案に従って活動していくことになるので、受け身になりやすく、想像力や創造力を発揮しにくい環境になりやすくなってしまいます。保育者的には、あらかじめ決められていることを子どもたちと行っていくので、保育をつくりやすいかもしれませんが、押し付けにならないように注意しなければいけません。一斉保育の中でも、子どもたちに考えさせる時間をつくり、「答え」を渡すのではなく、投げかけをしていくことを意識することで、デメリットを軽減し、主体性や想像力を育んでいくことも可能です。