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極度の・・・3

妻に運転を代わってもらい、車はどんどん立体駐車場を上がっていきます。4階・・・5階・・・6階・・・その度に、鉄筋コンクリートの隙間から見える景色が変わっていきます。民家の屋根・・・隣のビルの壁・・・空・・・空が見えた途端、私の手は汗でびっしょり。心臓もバクバクです(笑)いや、笑い事ではありません。空しか見えないという事は、遮るものが何も無い証拠であって、自分が高い所にいるということ。もう目を開けていられないんです。。。私は後部座席でうずくまり、そのうちに妻は駐車スペースに車を停め、急いで息子のパンツとズボンを買いに行きました。息子は半裸状態なので連れていく事ができず、仕方なく私と息子が車中に残り留守番です。依然として私はうずくまり状態です。恐怖と不安が一気に押し寄せ、冷や汗と動悸になって私を追い詰めていきます。息子はそんな私を見て訳も分からず、不安そうに声をかけます。「とと、だいじょうぶ?・・・」つづく。。。